サンウルブズ、77-25でワラターズに敗れるもWTB山田が2トライと躍動!

スーパーラグビー2018 - サンウルブズ、77-25でワラターズに敗れるもWTB山田が2トライと躍動!
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前節、シンガポールで行われたブルズ戦でチーム史上初のシーズン3勝目を勝ち取り、シンガポール初勝利、ホームで3連勝、ブルズ戦連勝と様々な記録を打ち立てたヒト・コミュニケーションズ サンウルブズ(以下サンウルブズ)。

オーストラリアカンファレンス最下位ながら勝ち点を14とし、全体最下位、カンファレンス最下位からの脱却を目指すためにもこれ以上負けられないサンウルブズは、高温多湿のシンガポールから冬のシドニーに移動。迎えた7月7日(土)第18節、同カンファレンス首位でプレーオフ進出へ視界良好の強豪ワラターズと戦うためにシドニーのアリアンツ・スタジアムに乗り込んだ。

サンウルブズは、前節参戦しなかったFLリーチ マイケル、NO8姫野和樹ら頼れるバックローが先発復帰、FWが厚みを増した。ハーフ団は、同じく戦列に戻ってきた共同キャプテンSH流大と、正確無比なキックで欠かせない存在となっているSOヘイデン・パーカー。そして前節のプレイヤー・オブ・ザ・ウィーク(週間最優秀選手)CTBマイケル・リトルといったメンバーがBKを引っ張る形となり、スーパーラグビー参入3年目で未だ果たしていないアウェイでの初勝利を目指した。

ジェイミー・ジョセフHCに代わって引き続き指揮を執るトニー・ブラウンHC代行は、

「ワラターズはオーストラリアカンファレンスのトップチームであり、クオリティーの高いチームです。ワラターズには、どこからでも1対1で相手を倒すことができる、かなりの経験を持つ選手が多くいます。そのような選手を止めることが、私たちにとってはとても重要なキーになってくる」

と、トップチームに対しても自信を持って臨むチームの姿勢を明確に示した。

そのワラターズはオーストラリア代表を数多く擁するエリート集団。キャプテンのFLマイケル・フーパーは負傷のため欠場したものの、PRセコペ・ケプ、LOロブ・シモンズ、SHニック・フィップス、ゲームキャプテンのSOバーナード・フォーリー、CTBカートリー・ビール、WTBタンゲレ・ナイヤラヴォロといった代表経験者を先発にずらりと並べてきた。また、傑出したスタープレーヤーであるFBイズラエル・フォラウが出場停止処分を経て復帰を果たし、サンウルブズFB野口竜司とのマッチアップにも注目が集まった。

試合は序盤から互いに攻め合う展開から、前半10分、サンウルブズがSOパーカーのPGで0-3と先制する。直後の11分、ワラターズPRケプにトライを許し7-3とすかさず逆転されるが、20分には再びサンウルブズSOパーカーがPGを決めて7-6と点差を詰める。

前半22分、サンウルブズは粘り強いディフェンスから相手のノックオンを誘って、そのボールをSOパーカーが前方にキックすると、すかさず反応したWTB山田章仁がライン際で、少し膨らみながら走って片手でボールをキャッチしそのまま独走してトライ。サンウルブズが7-13と逆転に成功する。

その直後の前半25分には起点にワラターズFBフォラウに独走トライを許し、12-13と1点差に迫られた。だが28分にはラインアウトを起点に攻めたサンウルブズがゲインしたWTB山田からFLリーチへとパスが渡り、リーチが相手をハンドオフでいなしトライ。12-18と再び点差を広げた。

しかしその後はワラターズに前半34分(CTBビール)、39分(FBフォラウ)と立て続けにトライを決められ、24-18とワラターズに再逆転を許してしまった。しかも39分の失トライの際、サンウルブズWTBセミシ・マシレワがワラターズSOフォーリーに対する危険なタックルで、TMO(テレビジョン・マッチ・オフィシャル)の末にレッドカード(退場処分)となる。

後半、14人で戦うこととなり数的不利を余儀なくされたサンウルブズ。ここから再び得点を重ねたいところだったが、後半2分、SOフォーリーにPGを決められ27-18。さらに後半4分にはFLハニガン、7分にはSHフィップス、12分にはWTBナイヤラヴォロにトライを奪われ、46-18と一方的にリードされる苦しい展開に。

なんとか反撃したい14人のサンウルブズは後半15分、ラックから左オープンにパスをつなぎ、左ライン際でWTB山田がパスを受け前進。マークしていたワラターズFBフォラウをステップで外側で振り切り、この試合自身2本目のトライ。46-25とサンウルブズが反撃の狼煙を上げた。

だが、後半21分にはワラターズCTBカーティス・ロナ、25分にはNO8マイケル・ウェルズに連続トライを決められると、30分には途中出場のSH田中史朗が危険なタックルでシンビン(10分間の一時的退出)。残り約10分を13人で戦うこととなったサンウルブズはその後も3連続トライを許してしまい、77-25という大差でノーサイドを迎えた。

サンウルブズSOパーカーは、試合後のインタビューで、

「最初は非常に戦略も戦術も(準備していた通り)よくやっていたが、レットカードをもらってしまって非常に厳しい結果になってしまった。だが、前半はオーガナイズされていてやりたいラグビーができていた部分があった」

と語り、前半の戦いを評価しつつレッドカードで試合が大きく変わったことを悔やんだ。

また、ワラターズのゲームキャプテンSOフォーリーは、

「サンウルブズの調子が良かったので、前半は有利に試合を進められてしまった。(ワラターズの得点記録となる)77得点はラッキーな面はあるが、後半、(ゲーム内容を)修正してミスなく戦えた」

と、サンウルブズが優位になっていた時間帯があったことを認めつつ、最終的にはサンウルブズに対してしっかり分析し、パフォーマンスを発揮したワラターズの強さを誇った。なおワラターズは1試合を残してオーストラリアカンファレンス1位を決め、プレーオフ進出を決めた。

これで3勝12敗(勝ち点14)となったサンウルブズは次節第19節、7月13日(金)のアウェイのレッズ戦が今シーズンの最終戦となる。

第13節にホーム・秩父宮ラグビー場で63-28と大勝している相手だけに、敵地ブリスベンで何としても勝ってシーズンを締めくくりたい、それが選手やチームや関係者、そしてファンの総意であろう。

もちろんホームのレッズにとっても負けられない試合となるが、タフなゲームになること必至の最終戦を制して、アウェイで初白星を挙げて確かな成長の跡を見せてほしい。

◇今シーズン初トライ! WTB山田章仁が2トライで健在をアピール

試合としては残念な結果に終わったサンウルブズだが、2015年ワールドカップにも出場した経験豊富なWTB山田章仁が2トライの活躍を見せたことは明るい材料だったと言えるだろう。

前半22分の1本目のトライは、SOパーカーの前方へのキックに素早く反応し、そのボールをタッチへ見送ろうとしていたワラターズSOフォーリーの隙を見逃さなかったのが大きかった。タッチラインとSOフォーリーの狭い隙間をするりと抜けるようにしてボールに追い付き、片手でボールをキャッチして、そのまま鮮やかな独走トライを決めてみせた。

2本目のトライが生まれたのは、すでに数的不利な状態となっていた後半15分のことだった。左大外でパスを受けたWTB山田は、世界屈指のランナーであるワラターズFBフォラウと1対1となり、狭い外側でのスワーブを選択。ランニングスピードを上げると一気にFBフォラウを振り切り、誰にも触られることなくトライを決めた。

あらためて決定力に長けた優れたWTBであることをプレーで証明したWTB山田章仁。最終戦でも勝利につながるトライを期待したい。

記事提供者:齋藤龍太郎(楕円銀河)

試合情報

  • 2018.2.24(土)
    スーパーラグビー2018
    サンウルブズ 25 - 32 ブランビーズ
    NO SIDE
  • 2018.3.3(土)
    スーパーラグビー2018
    サンウルブズ 17 - 37 レベルズ
    NO SIDE
  • 2018.3.10(土)
    スーパーラグビー2018
    シャークス 50 - 22 サンウルブズ
    NO SIDE
  • 2018.3.18(日)
    スーパーラグビー2018
    ライオンズ 40 - 38 サンウルブズ
    NO SIDE
  • 2018.3.24(土)
    スーパーラグビー2018
    サンウルブズ 10 - 61 チーフス
    NO SIDE
  • 2018.4.7(土)
    スーパーラグビー2018
    サンウルブズ 29 - 50 ワラターズ
    NO SIDE
  • 2018.4.14(土)
    スーパーラグビー2018
    サンウルブズ 10 - 24 ブルーズ
    NO SIDE
  • 2018.4.21(土)
    スーパーラグビー2018
    クルセイダーズ 33 - 11 サンウルブズ
    NO SIDE
  • 2018.4.27(金)
    スーパーラグビー2018
    ハリケーンズ 43 - 15 サンウルブズ
    NO SIDE
  • 2018.5.12(土)
    スーパーラグビー2018
    サンウルブズ 63 - 28 レッズ
    NO SIDE
  • 2018.5.19(土)
    スーパーラグビー2018
    サンウルブズ 26 - 23 ストーマーズ
    NO SIDE
  • 2018.5.25(金)
    スーパーラグビー2018
    レベルズ 40 - 13 サンウルブズ
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  • 2018.6.3(日)
    スーパーラグビー2018
    ブランビーズ 41 - 31 サンウルブズ
    NO SIDE
  • 2018.6.30(土)
    スーパーラグビー2018
    サンウルブズ 42 - 37 ブルズ
    NO SIDE
  • 2018.7.7(土)
    スーパーラグビー2018
    ワラターズ 77 - 25 サンウルブズ
    NO SIDE
  • 2018.7.13(金)
    スーパーラグビー2018
    レッズ 48 - 27 サンウルブズ
    NO SIDE

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