サンウルブズ初の連勝!SOパーカーのDGでストーマーズに26-23で劇的勝利

スーパーラグビー2018 - サンウルブズ初の連勝!SOパーカーのDGでストーマーズに26-23で劇的勝利
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三菱地所スーパーラグビー2018、前節第13節のレッズ戦でようやく今季初勝利を手にしたヒト・コミュニケーションズ サンウルブズ(以下サンウルブズ。オーストラリアカンファレンス)。

これまでの鬱憤を晴らすかのような63-28という大差での勝利は、残りシーズンに向けて、また日本代表の6月以降の試合に向けても大いに勢いをもたらすような快勝だった。

そのレッズ戦で今季の日本国内での試合は最後となったが、5月18日(土)の第14節は海外のホームのひとつである香港・モンコックスタジアムで行われた。スーパーラグビー初開催となるその地でサンウルブズが相対したのは、過去2シーズンの対戦成績3敗1分けのストーマーズ(南アフリカカンファレンス)だった。

南アフリカ代表選手を数多く擁しており、過去には準優勝やベスト4などの実績がある名門だが、勢いづくサンウルブズとしては移動距離や暑さをアドバンテージに、チーム史上初の連勝を狙う相手となった。

サンウルブズは負傷者などの影響で、レッズ戦からメンバーを一部変更。WTBには山田章仁が、FBには松島幸太朗らが先発復帰。ゲームキャプテンを務めてきたSH流はリザーブとなり、代わってNO8ヴィリー・ブリッツがゲームキャプテンを拝命。ハーフ団はSH田中史朗とSOヘイデン・パーカーと、ハイランダーズやパナソニックで組んできた馴染みのコンビが務めた。

ストーマーズは南アフリカ代表としても活躍中のキャプテン、FLシヤ・コリシがリザーブに入ったほか、LOピーターステフ・デュトイ、元近鉄のCTBダミアン・デアリエンディ、WTBディリン・レイズといったキャップホルダーが名を連ねた。

総勝ち点では23と、2位に1点差と僅差ながらカンファレンス最下位だが、プレーオフ進出を考慮すると白星は必須で、ここまで1勝のサンウルブズに対しても必勝態勢で臨んだ。

試合は序盤からサンウルブズがボールを保持し、チャンスを作るものの得点には結びつけられず、逆に前半6分、ハイボール処理後の一瞬の隙をストーマーズWTBレイズに60mほどの独走を許してしまい先制トライを許す。

0-5とされた後もボールを保持して攻め続けるサンウルブズだったが、21分には豊田自動織機でもプレーしたストーマーズCTBのJJ・エンゲルブレヒトにインターセプトからトライを許し、0-12。さらにリードを広げられてしまった。

まずは得点したいサンウルブズは直後の前半24分、ようやくチャンスをものにする。マイボールラインアウトを起点としたアタックから、まずはSH田中がラックサイドを抜け出しゲイン。田中が前方に蹴り相手選手に当たったボールをCTBラファエレ ティモシーが拾い上げ、パスを受けたSOパーカーがインゴール中央にトライ。ゴールも自ら決めて7-12と5点差に詰め寄った。

しかしストーマーズも前半33分、WTBレイズが自身2本目のトライを決めて7-17。再び点差を広げられるが、サンウルブズは前半終了間際の38分にSOパーカーがPGをしっかり決めて10-17として、7点ビハインドで試合を折り返した。

後半序盤、フレッシュなリザーブメンバーを積極的に投入したサンウルブズは後半17分に、途中交代で入ったSH流からSOパーカー、FB松島とパスをつなぎ、大外でゲインしたFLリーチ マイケルからLOグラント・ハッティングにボールが渡る。ハッティングがそのままトライを決めて、サンウルブズは17-17の同点に追いつく。

さらに25分、サンウルブズLOウヴェ ヘルがジャッカルで相手のノットリリースザボールを誘い、SOパーカーが落ち着いてPGを決めて20-17とついに逆転に成功する。

負けられないストーマーズは後半31分、34分と立て続けにFBのSP・マレーがPGを難なく決めて20-23と再逆転。残り時間数分という状況から、サンウルブズは再び攻勢を強める。

終了寸前の40分には再びLOウヴェのジャッカルで相手が反則を犯し、サンウルブズはPGのチャンスを獲得。逆風の中、距離が長くやや難しい角度のPGをSOパーカーが決めて23-23とし、土壇場で同点に追いつく。

そしてホーン後、反則を誘うかのようにボールキープに徹していたストーマーズからターンオーバーに成功したサンウルブズは、SOパーカーのキックパスをキャッチしたWTB福岡堅樹がゲインし敵陣に突入。

さらにフェーズを重ね、ラックからSH流が右後方のSOパーカーにパス。そのSOパーカーがすかさず、利き足ではない右足でDG(ドロップゴール)を決めて、サンウルブズが26-23と勝ち越した瞬間ノーサイド。

サンウルブズが劇的勝利を収めた。チームとして初の連勝、そして国外での初勝利、さらにストーマーズに初勝利という初物尽くしの快勝となった。

サンウルブズのゲームキャプテン、NO8ブリッツは試合後、笑顔でコメントした。

「本当に素晴らしい選手のパフォーマンスで、素晴らしいゲーム。ファンのおかげで最高の雰囲気で、選手も奮起していい結果となった。(DGを決めた)パーカーはまさにゴールデンブーツ。セカンドホームの香港で本当に素晴らしいパフォーマンスができた」

続けて、次節からのオーストラリア遠征についてはこのように答えた。

「遠征はいつもチャレンジだが、とても楽しみにしている。才能のある選手がたくさんいて、強いチームと対戦するのはサンウルブズにとっては良い経験となるし、我々も力があるので、何が起こるかわからない」

敗れたストーマーズのゲームキャプテン、LOクリス・ファンセイルは、

「とても残念。前半はチャンスが多かったが、そこで取り切れなかったので、後半あのような結果になってしまった。後半、サンウルブズのパフォーマンスが我々を上回っていたと思うが、言い訳はしない。初めての香港のゲームは素晴らしい経験となったが、結果としては残念だ」

と落胆の色を隠せなかった。

チーム史上初の連勝を果たし2勝9敗、勝ち点10としたサンウルブズは、さらに勢いをつけてオーストラリア遠征に臨む。

日本代表のテストマッチの準備する関係で一部選手が日本へ帰国する見込みだが、経験と自信をさらに付けたサンウルブズはさらなる連勝を目指して次節はレベルズ、次々節はブランビーズを相手に連戦する。

◇SOヘイデン・パーカーが殊勲のサヨナラDG!

前節レッズ戦に続き出色の活躍を見せたのがSOパーカーだ。レッズ戦後、パーカーは自身のプレースキッカーとしての役割についてこのように語っていた。

「ショットを任されていつもと同じようにやるだけで、チームとして勝利をすることだけに集中していた。(12本中12本のキックを決めたことは)もちろん気分はいい。キックが決まり続けるとそれが自信につながってキックだけではなく他のプレーも良くなっていく」

という言葉のとおり、今回のストーマーズ戦でもキックのみならずその他のプレーの精度も冴え、トライも2試合連続で挙げた。そして極め付きとなる決勝DGで、連勝に大きく貢献した。

試合後、勝利の立役者パーカーはそのDGの場面をこのように語った。

「実は1つ前のフェーズでボールが欲しかったが、選手たちがキャリーしたのであのタイミングになった。(利き足の)左足で狙おうと考えていたが、たまたまその位置になってしまってので右足で行くしかなく、やってやろうと思った。

先週(レッズ戦)の勝利で自信がついた。香港で絶対に勝つ、新しい歴史を作るという意気込みで挑んだ。暑い中での選手たちのパフォーマンスを誇りに思う」

今季のプレースキック成功率は26/27、96.3%という驚異的な数値を叩き出しているSOパーカー。チームに欠かせない小さな司令塔は、今後もサンウルブズの新しい歴史を紡いでくれるはずだ。

記事提供者:齋藤龍太郎(楕円銀河)

試合情報

  • 2018.2.24(土)
    スーパーラグビー2018
    サンウルブズ 25 - 32 ブランビーズ
    NO SIDE
  • 2018.3.3(土)
    スーパーラグビー2018
    サンウルブズ 17 - 37 レベルズ
    NO SIDE
  • 2018.3.10(土)
    スーパーラグビー2018
    シャークス 50 - 22 サンウルブズ
    NO SIDE
  • 2018.3.18(日)
    スーパーラグビー2018
    ライオンズ 40 - 38 サンウルブズ
    NO SIDE
  • 2018.3.24(土)
    スーパーラグビー2018
    サンウルブズ 10 - 61 チーフス
    NO SIDE
  • 2018.4.7(土)
    スーパーラグビー2018
    サンウルブズ 29 - 50 ワラターズ
    NO SIDE
  • 2018.4.14(土)
    スーパーラグビー2018
    サンウルブズ 10 - 24 ブルーズ
    NO SIDE
  • 2018.4.21(土)
    スーパーラグビー2018
    クルセイダーズ 33 - 11 サンウルブズ
    NO SIDE
  • 2018.4.27(金)
    スーパーラグビー2018
    ハリケーンズ 43 - 15 サンウルブズ
    NO SIDE
  • 2018.5.12(土)
    スーパーラグビー2018
    サンウルブズ 63 - 28 レッズ
    NO SIDE
  • 2018.5.19(土)
    スーパーラグビー2018
    サンウルブズ 26 - 23 ストーマーズ
    NO SIDE
  • 2018.5.25(金)
    スーパーラグビー2018
    レベルズ 40 - 13 サンウルブズ
    NO SIDE
  • 2018.6.3(日)
    スーパーラグビー2018
    ブランビーズ 41 - 31 サンウルブズ
    NO SIDE
  • 2018.6.30(土)
    スーパーラグビー2018
    サンウルブズ 42 - 37 ブルズ
    NO SIDE
  • 2018.7.7(土)
    スーパーラグビー2018
    ワラターズ 77 - 25 サンウルブズ
    NO SIDE
  • 2018.7.13(金)
    スーパーラグビー2018
    レッズ 48 - 27 サンウルブズ
    NO SIDE

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