サンウルブズ、2トライもNZの強豪チーフスに10−61で敗れる

スーパーラグビー2018 - サンウルブズ、2トライもNZの強豪チーフスに10−61で敗れる

昨季までプレーしたチーフスを相手に突破を図るサンウルブズFLリーチ マイケル(撮影/齋藤龍太郎)

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前節、昨季のファイナリスト・ライオンズを相手に40−38とわずか2点差に迫る健闘を見せ、ボーナスポイント1を獲得したヒト・コミュニケーションズ サンウルブズ(以下サンウルブズ)。

敗れたもののいい形で南アフリカツアーを終えて帰国してから1週間、3月24日(土)の三菱地所スーパーラグビー2018第6節、ニュージーランドの雄・チーフスをホームの東京・秩父宮ラグビー場に迎え、13464人の観客の前で待望の今季初勝利を目指した。

昨季まで現サンウルブズのFLリーチ マイケルが3シーズン活躍してきたことでも知られるチーフスは、2012年、2013年とスーパーラグビー連覇を果たし、その後は優勝を逃しているものの安定した強さを見せ続けている強豪だ。

ただ昨季はサンウルブズに27−20とわずか7点差で勝利したこともあり、共同キャプテンのひとりFLサム・ケイン、LOブロディー・レタリック、SOダミアン・マッケンジー、また東芝でもプレーしていたFLリアム・メッサムをはじめ、ニュージーランド代表経験者を全23人中7人並べる万全の布陣で臨んだ。

一方、ホームに戻ってきたサンウルブズは先発メンバーを11人入れ替えた。PR稲垣啓太、HO堀江翔太、SH田中史朗、SO田村優ら国内に留まっていた日本代表経験者がこぞって先発、中でもSO田村は今季初先発となり、前述のFLリーチも古巣を相手に6番で出場した。

前半、チーフスSOダミアン・マッケンジーのキックオフがダイレクトタッチとなり、センタースクラムから勢いに乗っていきたいサンウルブズだったが、逆にそこからチーフスのアタックに食い込まれていく。

そして前半4分(LOタイラー・アードロン)、12分(LOレタリック)、17分(HOネイサン・ハリス)、20分(WTBソロモン・アライマロ)とチーフスに立て続けにトライを許し、スコアは0−28。サンウルブズは前半中盤にして早くも窮地に立たされた。

まず一本取り返したいサンウルブズはモールで攻め込むもトライを挙げられなかったものの、36分、敵陣でのラックを起点としたアタックでパスを受けたFLリーチが大きく前進し、試合前に急遽登録されたWTBセミシ・マシレワにタッチライン際でパス。ボールを持ったマシレワがキレのあるステップで相手をかわし、チーム初トライを決める。SO田村のゴールは決まらず、スコアを5−28として前半を終えた。

この勢いでさらに反撃し続けたいサンウルブズは後半2分、自陣でのラックからWTBホセア・サウマキにボールが渡ると、相手ディフェンスの合間を突いて一気に前進し、最後のチーフスSOダミアン・マッケンジーとの一対一のマッチアップも鮮やかなステップでかわし、サウマキが2試合連続トライ。10−28として、後半のさらなる盛り返しを予感させた。

しかしその後は再びチーフスのペースとなる。後半5分と25分のSOダミアン・マッケンジーの2トライを含め、後半だけで5トライを献上してしまい、計9トライを決めたチーフスが10−61で勝利し、サンウルブズはまたも今季初勝利はならなかった。

試合後、サンウルブズのジェイミー・ジョセフHC(ヘッドコーチ)は落胆した様子で、

「序盤トライとられてしまい、チームの自信喪失につながってしまった。もちろん、そこでトライとられてしまって、自信喪失に加えて士気も下がってしまった。意図的ではないが、スーパーラグビーで多々発生してしまっていることです」

と語り、続けて、

「自分たちのやり方を信じているし、信念を失っていない。(ただ、)試合の中で我慢、スマートさが足らない。そこさえ修正できたら勝ちが見えてくる」

と、あくまでこれまでの信念を貫き、勝利を目指すことを誓った。

サンウルブズ共同キャプテンのひとりNO8ヴィリー・ブリッツは、

「緩んだ場面があり、3~4本トライを取られてしまった。追いかけるような立場になるとなかなか苦しい展開になる。こっちが思い切り仕掛ける場面にミスが起きて、自分たちの流れにできなかった。追いかける試合は非常に苦しい」

と敗因につながった緩みについて率直に語った。

そして、古巣と対戦したサンウルブズFLリーチは、

「セットピースも強かったが、ミスからのアンストラクチャーのアタックはチーフスが上だった。 いいアタックには安定したセットピースが必要。(サンウルブズは)ラインアウトが安定していない。修正して立て直したい。チーフスは実際やってみて映像と違う感じ。戦術も変えてこちらにプレッシャーかけてきた。チーフスで、プレーしてきて、相手としてやったが強いと思った。もちろん、世界のトップとやって(いくことで)弱みを見つけることができるので、試合重ねれば強くなっていくと思う」

と古巣を称えつつ、チームを改善していくことに対して自信を見せた。

0勝5敗、勝ち点2という成績で5試合を終えたサンウルブズは来週は「bye week(お休みの週)」となり試合はない。疲労回復や精神的なリフレッシュを経て、4月7日(土)にはオーストラリアのワラターズと同じく秩父宮ラグビー場で対戦する。チーフス戦から得た教訓を活かし、次こそ今季初勝利をつかんでほしい!

◇日本代表でも司令塔を務めるSO田村優が今季初先発!

日本代表でも10番を背負うSO田村優がひざの負傷から復帰し、今季サンウルブズ初先発、初出場を果たした。

試合としては全体的にチーフスのペースにはなってしまったものの、サンウルブズのアタックの司令塔としていい感触をつかんだようだ。

「(自身のパフォーマンスについて問われ)チームが負けちゃったので。でも前半はよかったのでは。感覚的にもよかった。ただ、チームとしてあまりいいボールをもらえなかった。キックは決められなかったが、(自分自身は)安定はしていたと思う」

続けて、敗因については、

「ラインアウトやスクラムがあれしないと(うまくいかないと)…。まあでも、よくなると思う。前半3つぐらいトライにならなかったやつ(プレー)があって、そこで(取れなかったことで)精神的に影響したのでは」

と分析した。こうした課題を挙げつつも、最後は前を向き、

「コーチから提示されたプランを信じてやるしかないので、仕切り直してまたやっていきたい」

と語った。チーム一丸となって取り組んでいくべき修正点ははっきりしている。アタックのタクトを振るうSO田村には、よりはっきりそれが見えているようだ。自身もケガから復帰したばかりということで、さらなる復調と今後ますますの本領発揮に期待したい!

記事提供者:齋藤龍太郎(楕円銀河)

試合情報

  • 2018.2.24(土)
    スーパーラグビー2018
    サンウルブズ 25 - 32 ブランビーズ
    NO SIDE
  • 2018.3.3(土)
    スーパーラグビー2018
    サンウルブズ 17 - 37 レベルズ
    NO SIDE
  • 2018.3.10(土)
    スーパーラグビー2018
    シャークス 50 - 22 サンウルブズ
    NO SIDE
  • 2018.3.18(日)
    スーパーラグビー2018
    ライオンズ 40 - 38 サンウルブズ
    NO SIDE
  • 2018.3.24(土)
    スーパーラグビー2018
    サンウルブズ 10 - 61 チーフス
    NO SIDE
  • 2018.4.7(土)
    スーパーラグビー2018
    サンウルブズ 29 - 50 ワラターズ
    NO SIDE
  • 2018.4.14(土)
    スーパーラグビー2018
    サンウルブズ 10 - 24 ブルーズ
    NO SIDE
  • 2018.4.21(土)
    スーパーラグビー2018
    クルセイダーズ 33 - 11 サンウルブズ
    NO SIDE
  • 2018.4.27(金)
    スーパーラグビー2018
    ハリケーンズ VS サンウルブズ
    • 16:35 キックオフ
  • 2018.5.12(土)
    スーパーラグビー2018
    サンウルブズ VS レッズ
    • 12:05 キックオフ
  • 2018.5.19(土)
    スーパーラグビー2018
    サンウルブズ VS ストーマーズ
    • 8:00 キックオフ
  • 2018.5.25(金)
    スーパーラグビー2018
    レベルズ VS サンウルブズ
    • 18:45 キックオフ
  • 2018.6.3(日)
    スーパーラグビー2018
    ブランビーズ VS サンウルブズ
    • 15:05 キックオフ
  • 2018.6.30(土)
    スーパーラグビー2018
    サンウルブズ VS ブルズ
    • 20:55 キックオフ
  • 2018.7.7(土)
    スーパーラグビー2018
    ワラターズ VS サンウルブズ
    • 18:45 キックオフ
  • 2018.7.13(金)
    スーパーラグビー2018
    レッズ VS サンウルブズ
    • 18:45 キックオフ

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