いよいよ開幕!サンウルブズ「過去3勝」から「トップ5」へのビッグチャレンジ

スーパーラグビー2018 - いよいよ開幕!サンウルブズ「過去3勝」から「トップ5」へのビッグチャレンジ

日本代表HCと兼任するサンウルブズのジェイミー・ジョセフHC(中央)。一番右は長谷川慎スクラムコーチ。(撮影/斉藤健仁)

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■ジョセフHCの兼任で強化の加速を目指す

今年こそ〝日出る国のオオカミたち〟が世界の舞台で躍動することができるだろうか。

いよいよ、日本を本拠地とするサンウルブズは2月24日(土)から、スーパーラグビーに参入して3年目のシーズンを迎える。過去2年で3勝しかできていないが、2018年の目標は「トップ5(5位以上)」に掲げている。

まずサンウルブズにとって追い風なのが、リーグのフォーマットが変わったことだ。スーパーラグビー自体が18チームから15チームに削減され、5チームずつ3カンファレンス制となった。サンウルブズは過去2年間、南アフリカカンファレンス1に所属していたが、今年からオーストラリアカンファレンスに所属することになった。

移動距離は前年比35%減となり、時差の少ないオーストラリアの4チームとホーム&アウェイで8試合、ニュージーランドと南アフリカのチームとそれぞれホームで2試合&アウェイで2試合の8試合、19週にわたり計16試合のリーグ戦を戦う。しかも、そのうち東京・秩父宮ラグビー場でファンの目の前で6試合できることは大きい。

次に、コーチ陣も一新された。ジェイミー・ジョセフHC(ヘッドコーチ)、トニー・ブラウンコーチら日本代表のコーチ陣が、ほぼサンウルブズのコーチ陣を兼任することになった。スーパーラグビー8年目のジョセフHCと、昨年はハイランダーズを指揮したブラウンコーチのコンビは2015年にハイランダーズ(ニュージーランド)を初優勝に導いたコンビで、2人の手腕は世界的にも耳目を集めそうだ。

「昨季は(日本代表の総監督という立場で)サンウルブズのサポートに回ったが、もっと犠牲を払って、短期間で日本代表を強化、育成するために、(日本代表とサンウルブズを)兼務するという形になりました。かなり多忙になりますがハードワークは必要ですし、選手たちにも同じこと要求しています」(ジョセフHC)

2019年のワールドカップを考えれば、スーパーラグビーの経験が豊富なジョセフHCとブラウンコーチが兼務することは、戦略、戦術の落とし込み、そして選手を直接コーチングする時間が増えて、サンウルブズ、日本代表の両チームに大きなメリットをもたらすはずだ。

■2019年ワールドカップを見据えた層の厚いメンバー

さらにメンバーも大きく変わり、ポジション争いが熾烈になっていることもプラスに働くだろう。

2月20日現在、47名の選手と契約しているが、24名が今年、初めてサンウルブズのジャージーに袖を通す選手となる。その中には日本代表のキャプテンであるFLリーチ マイケル(東芝)、ジョセフHCらのハイランダーズ時代の教え子であるSOヘイデン・パーカー、万能BKジェイソン・エメリー、さらにはスクラム強国のジョージア代表経験のあるHOジャバ・ブレグバゼらがいる。

また2019年ワールドカップを見据えて、47名中40名が2019年のワールドカップでプレー可能な選手となった。

昨年から活躍しているLOサム・ワイクス(パナソニック)、FL/NO8ヴィリー・ブリッツ(NTTコミュニケーションズ)らだけでなく、身長201cmのLOグラント・ハッティング(元クボタ)、南アフリカ代表選出経験もあるFLピーター・ラピース・ラブスカフニ(クボタ)、スーパーラグビーで優勝経験のある2人、WTBゲラード・ファンデンヒーファー(元ヤマハ発動機)、FBロビー・ロビンソン(リコー)らが加入し、一気に層が厚くなった。

もちろん、2015年ワールドカップメンバーであるPR稲垣啓太、HO堀江翔太(ともにパナソニック)、LO真壁伸弥(サントリー)、PR田中史朗(パナソニック)、SO田村優(キヤノン)、CTB立川理道(クボタ)、WTB山田章仁、福岡堅樹(ともにパナソニック)、FB松島幸太朗(サントリー)はチームの中軸となっている。

他にもジョセフ・ジャパンになってから日本代表に入ったFL/LO姫野和樹(トヨタ自動車)、FL布巻峻介(パナソニック)、SH流大(サントリー)、CTBシオネ・テアウパ(クボタ)、ウィリアム・トゥポウ、ラファエレ・ティモシー(ともにコカ・コーラ)、WTBレメキ ロマノ ラヴァ(ホンダ)らも大きな戦力となろう。

「サンウルブズの中には日本代表のポジションを得るために、必死に頑張っている選手たちがおり、そういった選手とサンウルブズで密に接することはアドバンテージになる。サンウルブズのメンバーの10%が代表資格はない選手だが、(外国人選手と日本人選手は)非常にいいバランスだと思います。スーパーラグビーでしっかり戦うためには健全なポジション争いがチーム内に起きていることが必要不可欠です」(ジョセフHC)

「一人に任せるには非常に荷が重い」とハイランダーズ時代から共同キャプテンを好むジョセフHCが指名したのは、昨年は試合によってはゲームキャプテンを務めていたFL/NO8ブリッツと、まだスーパーラグビー経験のないSH流の2人。「流もヴィリーもリーダー気質がある。所属チームでもしっかりとリーダーシップを発揮して牽引していた」(ジョセフHC)

■例年より長い準備期間を確保し新シーズンに臨む

もう一つ、3年目の今年から改善されたことがある。トップリーグが1月中旬に終了し、昨シーズンより1週間ほど早く、1月28日からプレシーズン合宿がスタートすることができたことだ。

サンウルブズの多くの選手はトップリーグでプレーしており、ラグビー面よりも最初の2週間は「お互い信頼すること、ベストになれるようなチーム環境を作る」ということで、チーム作りに主眼を置かれた。と同時に、「スーパーラグビーを戦うフィジカルを上げていかないといけないし、各週、強豪と戦わないといけないので、それを乗り越えていくメンタル的なタフさも作らないといけない」(ジョセフHC)と、選手たちに毎日ウェイトトレーニング、FWとBKに分かれてのユニット練習、全体練習を2回というハードワークを課した。

さらに、「ハイランダーズ時代から何度もやっていた」(ジョセフHC)と、2泊3日の自衛隊でのキャンプも敢行し、チームの一体感を醸造したというわけだ。

「スーパーラグビーで勝つなら、フィットネスとハングリー精神が必要ですし、相手よりハードな練習をしないといけません。準備期間が(短くて)有利だったり不利だったりいろいろ作用しています。ただ対戦相手はプレシーズンゲームやっていますが、我々はやっていないので、コンタクト(の練習)も入れないといけない」(ジョセフHC)

過去2年は、ユニット練習に時間をあまり割くことができず、セットプレーはサンウルブズの大きな課題となっていた。ただ今年は他のチームよりも短い準備期間の中にも、今年はスクラム、ラインアウトといったFWのユニット練習の時間を確保した。長谷川慎スクラムコーチは「今までトレーニング期間がなく、試合期しかなかったが、今年はしっかりと落とし込んでレビューできているのが大きい。モールも楽しみにしておいてください!」と自信をのぞかせた。

短いプレシーズンの期間の中で、一気にハードワークをしているため、ケガ人が出ていることも確かである。ただ、スーパーラグビーを知り尽くしたジョセフHCが勝つために最善の策を講じていることは間違いないだろう。

目標の「トップ5」は、最低でもオーストラリアカンファレンスで2位以内に入ることは必要であり、過去3勝のチームにとっては大きな挑戦であることには変わりはない。ただ、今年のサンウルブズには過去2年と比べて大きな可能性を感じることができ、歯車が噛み合えば躍進も期待できる。

「最大のポテンシャルを発揮して、誇れるようなプレー、何よりファンがサポートしてくれるチーム作りを目指したい。そして、それらが発揮できれば勝機が見えてくる」というジョセフHCの言葉を信じて、声援を送りたい。

◇サンウルブズ スーパーラグビー2018 試合日程

2月24日(土) 対ブランビーズ(オーストラリア)@秩父宮

3月3日(土) 対レベルズ(オーストラリア)@秩父宮

3月10日(土) 対シャークス(南アフリカ)@ダーバン

3月17日(土) 対ライオンズ(南アフリカ)@ヨハネスブルク

3月24日(土) 対チーフス(ニュージーランド)@秩父宮

4月7日(土) 対ワラターズ(ワラターズ)@秩父宮

4月14日(土) 対ブルーズ(ニュージーランド)@秩父宮

4月21日(土) 対クルセイダーズ(ニュージーランド)@クライストチャーチ

4月27日(金) 対ハリケーンズ(ニュージーランド)@ウェリントン

5月12日(土) 対レッズ(オーストラリア)@秩父宮

5月19日(土) 対ストーマーズ(南アフリカ)@未定

5月25日(金) 対レベルズ(オーストラリア)@メルボルン

6月3日(日) 対ブランビーズ(オーストラリア)@キャンベラ

6月30日(土) 対ブルズ(南アフリカ)@シンガポール

7月7日(土) 対ワラターズ(オーストラリア)@シドニー

7月13日(金) 対レッズ(オーストラリア)@ブリスベン

※プレーオフ準々決勝は7月21日、準決勝は7月28日、決勝は8月4日

記事提供者:斉藤健仁

試合情報

  • 2018.2.24(土)
    スーパーラグビー2018
    サンウルブズ 25 - 32 ブランビーズ
    NO SIDE
  • 2018.3.3(土)
    スーパーラグビー2018
    サンウルブズ 17 - 37 レベルズ
    NO SIDE
  • 2018.3.10(土)
    スーパーラグビー2018
    シャークス 50 - 22 サンウルブズ
    NO SIDE
  • 2018.3.18(日)
    スーパーラグビー2018
    ライオンズ 40 - 38 サンウルブズ
    NO SIDE
  • 2018.3.24(土)
    スーパーラグビー2018
    サンウルブズ 10 - 61 チーフス
    NO SIDE
  • 2018.4.7(土)
    スーパーラグビー2018
    サンウルブズ 29 - 50 ワラターズ
    NO SIDE
  • 2018.4.14(土)
    スーパーラグビー2018
    サンウルブズ 10 - 24 ブルーズ
    NO SIDE
  • 2018.4.21(土)
    スーパーラグビー2018
    クルセイダーズ 33 - 11 サンウルブズ
    NO SIDE
  • 2018.4.27(金)
    スーパーラグビー2018
    ハリケーンズ 43 - 15 サンウルブズ
    NO SIDE
  • 2018.5.12(土)
    スーパーラグビー2018
    サンウルブズ 63 - 28 レッズ
    NO SIDE
  • 2018.5.19(土)
    スーパーラグビー2018
    サンウルブズ 26 - 23 ストーマーズ
    NO SIDE
  • 2018.5.25(金)
    スーパーラグビー2018
    レベルズ 40 - 13 サンウルブズ
    NO SIDE
  • 2018.6.3(日)
    スーパーラグビー2018
    ブランビーズ 41 - 31 サンウルブズ
    NO SIDE
  • 2018.6.30(土)
    スーパーラグビー2018
    サンウルブズ VS ブルズ
    • 20:55 キックオフ
  • 2018.7.7(土)
    スーパーラグビー2018
    ワラターズ VS サンウルブズ
    • 18:45 キックオフ
  • 2018.7.13(金)
    スーパーラグビー2018
    レッズ VS サンウルブズ
    • 18:45 キックオフ

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