サモア戦へ臨戦態勢!LO大野均「被災地に元気を届ける存在に」

ラグビーワールドカップ2015 - サモア戦へ臨戦態勢!LO大野均「被災地に元気を届ける存在に」

地元・郡山をはじめ被災地への思いをあらためて語った、日本代表LO大野均。

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9月30日、ラグビーワールドカップ予選プールBに所属するラグビー日本代表は、10月3日のサモア戦に向けてイングランド・ウォリック近郊にある宿舎で練習を行った。

サモア戦に出場すれば、元日本代表SH村田亙(現・専修大学ラグビー部監督)の持つ、最年長キャップ記録(37歳4ヶ月25日)を更新するLO大野均(東芝)がメディアに対応した。

まず、自身3度目のワールドカップで、初戦で南アフリカに勝ったことに関しては「ワールドカップで勝利したというより南アフリカに勝ったという方が大きくて、しみじみと考えるとワールドカップでも勝ったんだなと思います」と振り返った。

やはり、日本代表がウォリックに移動してからも、写真やサインを求められたり声を掛けられたりするという。

「南アフリカ戦の勝利はそれだけインパクトを残したんだな、と。日本では、普段ラグビーを報道しないワイドショーなどでも取り上げてくれているみたいで、このラグビー人気を一過性にするのではなく、(2019年日本開催に向けて)次の4年間も続けていくには、サモア戦に勝つことが大事。そのあたりも肝に銘じて臨みたい」と、大野はチーム最年長らしくコメントした。

大野の実家は福島県郡山市で酪農などを営む兼業農家で、東日本大震災の際には一時出荷停止などの憂き目にもあった。大野は地元・郡山や被災地を思い、しみじみとこう語った。

「4年前の2011年大会は、震災があって、その時に被害にあった人たちを勇気づけたいと思って臨んだ大会だったが、ふがいない大会になり、全然できなかった。

今年8月、ワールドカップ前に実家へお墓参りに行ったんですが、仮設住宅で暮らしている人たちを見て、まだこういう状況にいる人たちがいると再認識した。

日本代表と名の付く選手やチームは、そういった方々に元気を届ける存在だと思っていた。なかなかラグビーではできなかったが、それが少しずつ実現できていることに嬉しく思います」

さらに、大野は「今大会は少しずつ、自分たちの思いを届けられているのかなと思うと、サモア戦に勝利したい」と次戦での必勝を誓った。

大野は日本歴代最多キャップの95を誇り、今までPNC(パシフィック・ネーションズカップ)などで何度もサモアと対戦している。だが、「PNCと同じだと思うと危険」とワールドカップ本番での強さを警戒する。

「最初は勢いがあり、最後までフィジカルで勝負してくる。そこはブレがない。ジャパンも受けるのではなく、次の試合のテーマは『先制攻撃』と決まっている。それをしっかり実感したい」

負けたら、初の決勝トーナメント進出が大きく遠のくサモア戦まであと3日。大野は「試合に入ったら、勝手にワールドカップという雰囲気が(自分の)スイッチを入れてテンションを上げてくれるので、自分の体のコンディションを整えて、やることやって、あとは待つだけです」と静かに闘志を燃やしている。

記事提供者:K.S.