日本代表、イタリアに34-17で快勝!ジョセフHC就任以来、初めて「ティア1」から白星を挙げる

スーパーラグビー2018 - 日本代表、イタリアに34-17で快勝!ジョセフHC就任以来、初めて「ティア1」から白星を挙げる

後半26分、チーム4トライ目を決める日本代表FB松島幸太朗。(撮影/齋藤龍太郎)

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ラグビーワールドカップ(W杯)日本大会が約1年3ヶ月後に迫った2018年6月。そのホスト国として本番に向けた準備をさらに推進させるウィンドウマンス(テストマッチ期間)を迎えたラグビー日本代表は、イタリア代表と2試合、ジョージア代表と1試合、国内で計3試合のテストマッチに臨む。

世界ランキングでは日本代表(11位)が一番上だが(イタリア14位、ジョージア12位)、対戦する2か国はいずれも強力なスクラム、ラインアウトといったセットプレーが武器。フィジカルを生かして相手の防御を力で崩すアタックにも定評があり、決して格下と侮ることはできない。

特に毎年、シックス・ネーションズ(欧州6カ国対抗戦)で列強に揉まれており、「ティア1」と呼ばれる世界強豪10チームの一角・イタリアに対しては、日本代表の過去の対戦成績は1勝5敗。2014年6月のエディー・ジャパンによる歴史的初勝利が唯一の白星と、まだまだ分は悪い。2016年には南アフリカを撃破しているコナー・オシェイHC(ヘッドコーチ)体制のもと地道に強化を進めるイタリアとの一戦は、ワールドカップ本番に向けてこれ以上ない力試しとなる。

6月9日(土)、大分銀行ドームで行われた初のテストマッチ、イタリアとの第1戦には25824人ものファンが詰めかけた。

日本代表はキャプテンのFLリーチ マイケルをはじめ、PR稲垣啓太、HO堀江翔太、NO8アマナキ・レレィ・マフィ、SH田中史朗、SO田村優、WTB福岡堅樹、FB松島幸太朗といった前回W杯を知る経験豊富なメンバーを軸に、PR具智元、FL姫野和樹ら若き期待の戦力が先発。来年の本番を見据えた「ベストのメンバー」(日本代表ジェイミー・ジョセフHC)を並べて大一番に臨んだ。

対するイタリア代表は、先週2日(土)にイタリア選抜としてヤマハ発動機と対戦するなど日本国内で調整してきた。134キャップを誇るチーム不動のキャプテンNO8セルジョ・パリッセは休養のため来日しなかったが、それに次いで経験豊富な94キャップのHOレオナルド・ギラルディーニが今回のキャプテンを務める。

その他にも、NECでプレーしたLOディーン・ブード、SOトンマーゾ・アラン、WTB トンマーゾ・ベンヴェヌーティ、FBマッテーオ・ミノッツィといった若手からベテランまで実績のあるメンバーが並び、2014年に敗れて以来の日本代表との対戦に腕を撫した。

試合は前半、互いの攻防が続く膠着状態から15分、TMO(テレビジョン・マッチ・オフィシャル)の末にイタリアPRティツィアーノ・バスクアーリに先制トライを許し、0-7と先制される。

しかし日本代表は直後の前半18分、HO堀江の巧みなバックフリップパスを皮切りにSO田村、FB松島、NO8マフィ、FLリーチと外へ外へとパスをつなぎ、左大外でパスをもらったWTB福岡がオフロードパスでFLリーチにパスを折り返すと、フォローしラストパスを受けたNO8マフィがトライ。SO田村のゴールも決まり、日本代表が7-7の同点に追いつく。

日本代表はさらに攻勢をかける。前半28分、自陣でパスを受けたWTB福岡はイタリアのディフェンスとライン際で勝負し、次々と外を抜いて約60メートルを独走。圧巻のトライで日本代表が14-7と勝ち越しに成功する。33分にはSO田村がPGを決めて17-7とさらにリード。

36分にはイタリアNO8アブラハム・ユルゲンステインにトライを許したものの、17-14と日本代表リードのまま前半を折り返す。

後半に入ると、11分、SOアランにPGを決められ17-17の同点とされた日本代表だったが、17分にSO田村がPGを決めて20-17と再び勝ち越す。

さらに21分、日本代表はマイボールラインアウトを起点とした敵陣22メートルライン内でのアタックから、SO田村が右大外に構えていたHO堀江にライナー気味のキックパス。堀江はそのボールを、後方から走り込んできたWTBレメキ ロマノ ラヴァにパスし、勢いそのままにレメキがインゴールに飛び込みトライ。27-17と日本代表が10点のリードを奪う。

日本代表は攻撃の手を緩めない。続く後半26分、マイボールスクラムを起点に敵陣でアタックを仕掛け、ラックからSH流大のパスを受けたSO田村が左前方にグラバーキック。それに反応し走り込んだFB松島がボールを拾い、そのままトライを決める。スコアは34-17となる。

後半31分にはSO田村がPGを外したものの、この試合でプレースキックを7本中6本成功させるなど勝利に貢献した。結局、試合はそのまま34-17のダブルスコアで日本代表が勝利を収めた。2014年の初勝利から4年、この試合が対イタリア戦2勝目となった。

試合後、敗れたイタリアのオシェイHCは敗因を分析すると同時に、日本代表の勝因についてもコメントを残した。

「スコアが多くを語る試合だった。試合の中で、我々が勢いづける、エネルギーを高めていくキーとなる瞬間が2~3つあったが、そこを利用して試合を変えていかなければいけないところが60分間できず、最後までずるずるいってしまった。逆に日本はそこをうまくやって、リードしていく展開に持っていくことができた」

また、イタリアのキャプテン、HOギラルディーニは落胆した表情で、

「タフな試合になることはわかっていたが、日本代表はテストマッチで素晴らしいパフォーマンスだった。讃えたい。私たちは十分な力が出せなかった」

と日本代表の勝利を讃えた。

一方、勝利を収めた日本代表ジェイミー・ジョセフHCは、勝利の喜びをこう表現した。

「今回の結果を受けて非常に嬉しい気持ちだ。ここまで2年間、このレベルの試合をやること、強豪に力量を見せるまで、努力をしてハードワークを重ねてきた。今回もフィジカルの強さ、タイトなゲーム、1個のミスが失点につながったり勝敗に関わるようなテストマッチがもたらす要素がふんだんにあった。ハーフタイムは同点に近い接戦だったが、選手たちのメンタルの強さで戦い切ったことはコーチとしては感心している」

また、日本代表キャプテンのFLリーチ マイケルは、試合の前から勝利を予感していたという。

「この試合を始める前から勝っていたと思う。最高の準備できたからだ。さらにそう思わせてくれたのは今朝の出来事。朝食を食べている時、流と(松田)力也の話を耳に挟んだ。4点ビハインドになったシーンではアタックするのか、地域を取りに行くのかなどの話が繰り広げられていた。それを見て、本当に素晴らしい準備ができていると思った。選手も様々な状況を想定した上で話し合って考え合っていると感じた」

日本代表は来週16日(土)もイタリアと対戦。神戸のノエビアスタジアム神戸に場所を移しての再戦となる。対イタリア戦の連勝を2から3に伸ばせるか、さらなる注目が集まることは必至だ。

◇キックパスでトライをアシスト! SO田村優が出色の活躍

ウィンドウマンスのテストマッチ初戦を、司令塔はいつも通り冷静かつ的確なプレーで勝利に導いた。

SO田村優。アタックの指揮役として活躍するとともに、プレースキックを7本中6本を決めた。後半21分には長いキックパスでWTBレメキのトライを演出するなど、34得点を挙げた日本代表の原動力となった。

試合後、田村は勝利の喜びをこのように語った。

「2週間いい準備して、毎年この6月の初戦は結構苦しむ試合が多かったので、課題はたくさんあるがいいスタートが切れた。(多彩な攻撃は)準備をみんなでしたのと、プランがそういうプランだったので、僕はすごく助かった。やってきたことをやるだけで。明日からまた準備が始まって、月曜、火曜、水曜と完璧な準備をして、もっともっといい試合をしたいと思う」

精度の高いプレーを見せた桜のジャージーの10番は、すでにイタリアとの2戦目を見据えていた。SO田村のさらなる活躍に期待しよう!

記事提供者:齋藤龍太郎(楕円銀河)

試合情報

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    サンウルブズ 63 - 28 レッズ
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  • 2018.7.7(土)
    スーパーラグビー2018
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  • 2018.7.13(金)
    スーパーラグビー2018
    レッズ VS サンウルブズ
    • 18:45 キックオフ

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