ラグビー日本代表、終了間際のドロップゴールに泣く! 33−30でウェールズに敗れるも大健闘

ラグビー日本代表 - ラグビー日本代表、終了間際のドロップゴールに泣く! 33−30でウェールズに敗れるも大健闘

60mの独走トライを挙げるWTB山田。持ち前の大舞台での強さを発揮(撮影:斉藤健仁)

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11月19日(土)、ジェイミー・ジョセフ新HC(ヘッドコーチ)率いる新生ラグビー日本代表(世界ランキング11位)の第3戦目、ウェールズ代表(同6位)との一戦が、敵地ウェールズの首都カーディフのプリンシパリティ・スタジアムで行われた。

日本代表とウェールズとの対決は2013年6月以来およそ3年半ぶり。その際は日本で2試合が行われ、6月15日に秩父宮ラグビー場で行われた2戦目で日本代表が23−8と歴史的初勝利を果たし、その後のエディー・ジャパンの躍進にもつながっていった。

今回のジェイミー・ジャパンの初陣はアルゼンチン戦(11月5日・秩父宮)だったが20−54と完敗。しかし欧州遠征の初戦となったジョージア戦(11月12日・トビリシ)はディフェンス等の課題を修正し、アウェーの洗礼を跳ね除け28−22で勝利。今回の、ホームユニオンの一角である伝統国ウェールズとの一戦も73969人の大観衆が詰めかけるアウェー戦。日本代表が欧州の強豪を相手にどのような戦いを見せるのか注目された。

日本代表はこれまでどおりCTB立川理道(ゲームキャプテン)、HO堀江翔太の両キャプテン、NO8アマナキ・レレィ・マフィ、SH田中史朗、SO田村優、FB松島幸太朗といった国際経験豊かなメンバーをセンターラインに固定。福岡堅樹、山田章仁の両WTBも含め昨年のラグビーワールドカップで実績がある選手を数多く配置した一方、テストマッチデビューして間もないプレーヤーもこれまでどおり多数起用した。

一方のウェールズは、68キャップのFLサム・ウォーバートンがキャプテンに復帰したほか、103キャップを誇るLOアラン・ウィン・ジョーンズ、64キャップのWTBリー・ハーフペニーといった世界屈指の選手たちが名を連ね、先発15人の総キャップ数は616(日本は342)。経験値と地の利を武器に、地元ウェールズファンの期待に応える戦いに臨んだ。

試合は前半4分と8分、SO田村のPG2本で日本代表が計6点を先制する幸先のいいスタートを切る。しかもウェールズFBリアム・ウィリアムズが前半7分に日本WTB山田の進路を妨害してシンビンとなり、序盤から優位な展開となった。しかし14人のウェールズにボールをキープされて、10分にFLダン・リディエイトに、そして15人に戻った直後の22分にはCTBジェイミー・ロバーツにトライを献上し14−6と一気に逆転されてしまう。

僅差のまま食らいついていきたい日本は前半37分、ディフェンスで相手にプレッシャーを与えてWTB山田が自陣でこぼれた球を拾い、快速を活かして約60メートルを独走してチーム初トライを挙げる。SO田村のゴールも決まって14−13と1点差に詰め寄ったところでハーフタイムを迎えた。

だが後半、開始早々の2分、日本代表は反則を犯し、相手にPGを決められて17−13と点差を広げられ、11分にはキャプテンのFLウォーバートンにトライを許して24−13と突き放されてしまう。

しかし、これ以上点差を広げられると苦しい日本代表は、すかさず13分に反撃。ボールを展開し、WTB福岡堅樹がFLマルジーン・イラウアのラストパスを受けて左隅にトライを決め、難しい角度のゴールもSO田村が成功させて24−20と再びビハインドを4点に戻した。

それまで積極的にトライを狙いに行っていたウェールズは、19分に得たペナルティーでPGを選択。確実に3点を追加し27−20と差を広げられた。日本代表も22分にSO田村が再びPGを沈めて27−23と差を詰めたものの、29分にはウェールズが再びPG成功で30−23。僅差でありながら点差がなかなか縮まらない展開で試合は残り10分に突入した。

後半33分、ここで日本代表にビッグプレーが生まれる。FB松島がインターセプトからカウンターを仕掛けて、NO8マフィが敵陣で縦への突破を図り、相手に絡まれたところで後方にパスを送る。フォローしていたWTBアマナキ・ロトアヘアがキャッチし、そのままインゴールへと駆け抜けてトライ。SO田村のゴールも成功しついに30−30の同点。日本代表としては逆転勝利の糸口が見えるような展開で試合は最終盤を迎えた。

だが、79分に日本代表はウェールズに対し自陣深くまで攻め込まれると、途中出場のSOサム・デービスにドロップゴールを決められて33−30。そのままウェールズが逃げ切り、苦しみながらも日本代表を下した。最後まで相手を苦しめた日本代表は最後に勝機をつかめず、ドローに持ち込むこともできず悔しい敗戦となった。

試合後の記者会見でウェールズのロブ・ハウリーHC代行は、

「フラストレーションよりも安堵の感情の方が強い。日本代表はよりよいチームだし、勝つに値するチームだと思った。日本代表はスキルも高かったし、熱意とエナジーは我々よりも上回っていた」

と、最後の最後まで食らいついた日本代表を称賛した。

一方、日本代表のジェイミー・ジョセフHCは、

「非常に残念。こういうビッグゲームで最後の10秒まで勝っていた試合に負けてしまったことは悔しい。ただ、選手たちは自分たちのゲームプラン、仲間たちを信じて戦えた。ここ最近失われていたことが垣間見えた」

と悔しさをにじませつつ、チームとして機能した選手たちの活躍を褒め称えた。

この試合のゲームキャプテンを務めたCTB立川も、

「常に相手にプレッシャーを与えることは試合を通してできた。あまりスコアも離されずにこちらもスコアを重ねていけたので、相手としてもプレッシャーがかかっていたのでは。最後勝ち切れなかったのは、自分たちの攻撃したいエリアでアタックできなかったから。そこにディシプリン(規律)も含めて反省が残ったが、全体的には自分たちがやろうとしていることができていた」

と、チームとして上手くいったという収穫を喜んだ。

惜しくもドローまたは勝ち星を逃した日本代表、次戦11月26日(土)のフィジー戦(フランス・ヴァンヌ)が今回の欧州遠征最終戦となる。ジョージア戦に続く2勝目を挙げて有終の美を飾り、来年以降に弾みをつけたいところだ。

「ラグビー日本代表 リポビタンDツアー2016」テレビ放送予定

・日本代表 vs フィジー代表

 NHK(衛星波):11月26日(土)23:00-  NHKBS1(102ch)(生中継)

 J SPORTS(衛星波・CATV):11月26日(土)23:00-  J SPORTS 1(生中継)

※ 放送時間は、変更の可能性がございます。

記事提供者:齋藤龍太郎(楕円銀河)